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金山平三展


平成12年6月20日(火)〜7月30日(日)



金山平三展
 四季を旅した吟遊画家

金山平三は、明治16年、現在の神戸市中央区に生まれました。明治38年には、東京美術学校西洋画科に入学、黒田清輝を始めとする教授陣の指導を受け、42年に《秋の庭》などを卒業制作として、同校を主席で卒業します。その後、4年間の 滞欧生活を送った金山は、大正4年に帰国の途に着き、翌年に開催された第10回文展に《巴里の街》《夏の内海》で入選を果たします。官設展への出品を続け、帝展審査員となりますが、昭和10年には、帝展改組を機に中央画壇から一線を画するようになるのです。各地の風景を描くために、信州、北陸を始めとして写生旅行し、また疎開中に滞在した山形県大石田町では名作として名高い《大石田の最上川》を制作します。晩年は、大石田と故郷である神戸とを往来しながら、全国各地を写生旅行し、独自の画業を展開しますが、昭和39年7月、東京で80歳の生涯を閉じました。

金山平三は、優れた色彩表現と安定した画面構成によって、日本の風景を卓越した技法で描きました。また、画材を厳選するなど、生涯を通じて油彩画のマティエールを探求し続けたのです。とりわけ、大石田を描いた「雪景色」は、「日本人が見た日本の風景」を描いたものとして高く評価されています。

本展覧会は、金山平三の画業を体系的に振り返るとともに、これまで紹介されることの少なかった滞欧期の作品を紹介し、油彩画、水彩画、芝居絵、デッサンなど約90点により、魅力溢れる金山芸術の深奥に迫ります。


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