アマリリス Amaryllis

2010年 秋 No.99

ボランティア活動のリニューアル

 静岡県立美術館ボランティアは、開館前年の1985(昭和60)年から募集と研修を始め、1986(昭和61)年4月の開館と同時に活動を開始しました。以来、美術館と観覧者との架け橋となるべく活動を続け、今では美術館運営に欠くことのできない存在となっています。2010(平成22)年4月からは、新体制のもとで活動を再スタートさせ、4月1日現在、登録者118名による新ボランティア活動が開始されました。
 今回のリニューアルでは、まず次の3つの活動方針を定めました。1来館者サービス充実、2美術館運営支援、3地域連携推進です。また、これまでの活動を6つのグループに分けました。まず来館者の案内や図書閲覧室の受付を行う「ご案内グループ」。展示室で来館者や学校団体の作品鑑賞をお手伝いする「展示室グループ」。「タッチツアーグループ」は、目の不自由な人が彫刻を触って鑑賞するプログラムの補助を行います。実技室での様々な教育普及活動を補助するのが「実技室グループ」。ポスター、チラシなどの美術情報を整理、活用する「資料整理グループ」。そして「草薙ツアーグループ」は、美術館と地域とを結ぶウォーキングツアーなどのイベントを企画、実施します。
 これまでのボランティア活動は、基本的に全員が同じ仕事を行うやりかたでしたが、今回の改訂においては、各自がそれぞれの特性や関心を活かして活動できるよう、業務別にグループ分けして募集したところに特徴があります。またより活動しやすいように、勤務時間もこれまでの終日勤務ではなく、個別に分かれることになりました。さらに任期を3年とし、3年ごとの募集、研修を行っていくことが明確になりました。
 これからも、美術館とボランティアが一体となって、よりよい美術館活動ができるよう、力をあわせてがんばっていきたいと思います。
(当館上席学芸員 堀切正人)

教育普及イベントの補助の様子の写真
教育普及イベントの補助
講師を招いての研修活動の様子の画像
講師を招いての研修活動
美術関連資料の整理の風景画像
美術関連資料の整理

このナンバーの号のトップ

前のページヘ次のページヘ