コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

清方が心を込めた可憐な画帖

鏑木清方 《朝顔日記》

1939(昭和14)
紙本淡彩、画帖装(十段)
詞書 24.2×33.2cm ほか 絵 24.6×33.7cm ほか
文献:6

狂言や浄瑠璃で人気の宮城阿曽次郎と深雪との恋物語を、全10段で構成。劇的な展開を演出しながら人物の心理描写をも丹念に織り込み、画帖として高い完成度を示す。清方が唱えた「卓上芸術」の代表作のひとつ。箱蓋に描かれた朝顔も清方の手になるもの。

鏑木清方(1878〜1972) 挿絵画で名をなしたのち日本画家として官展を中心に活躍。自身が提唱した「卓上芸術」や肖像画に優品を残す。

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