コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

手を伸ばせば、そこにある風景

ギュスターヴ・クールベ 《ピュイ・ノワールの渓流》

1865
キャンヴァス、油彩
75.0×90.0cm

樹木と岩と水の流れ。画家独自の視覚は、これら三要素のみで成り立った渓谷の眺めを切り取って描き出した。このユニークで大胆な構成により、迫り来る自然に囲い込まれるような錯覚を呼び起こす。自然の質感を描き分けるダイナミックな技術も見所である。

ギュスターヴ・クールベ(1819〜1877) フランス生まれ。法律家を志すが、画家に転向。庶民の生活や労働者など、目に見えるものを描くことを信条とした。

一覧へ