コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

ブリリアントな白の輝き、応挙よりも早い写生の実践

狩野探幽 《白□図》 □…「閑」へんに「鳥」

1661(寛文元)頃
絹本着色
54.2×94.2
文献:67

白□は雉子の仲間で中国原産。輸入され、平安時代以来、愛玩された。その番いと秋草。華やかな彩色、細密描写が見事。羽根はレースのように繊細で、白の輝きがまぶしい。ほぼ実物大であり、写生を重ね、それをもとに仕上げた作品だろう。松方公爵家の旧蔵品。
□…「閑」へんに「鳥」

狩野探幽(1602〜1674) 狩野派の巨匠。徳川幕府の御用絵師。以後の絵画界に大きな影響を及ぼした。 当館には、40代(作品)、50代(作品・本作)、60代(作品)と、探幽の各時期の優品がそろっている。

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