コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

「古き良き」日本。早春の田舎の空気が心地よい。

石川欽一郎 《田舎の早春》

1900-10年代(明治末年頃)
紙、水彩
27.4×37.2cm

右手に藁葺き屋根の農家を配し、左手には一本の道を通している。中景に前掛けをした女性、奥には馬上姿の男性が描かれている。遠近を強調した表現はいわゆる「道路山水」と呼ばれる様式の特徴。うまく表された早春の空気を味わいたい。

石川欽一郎(1871〜1945) 旧幕臣の子として静岡に生まれる。大下藤次郎主宰の水彩画雑誌『みずゑ』に参加。水彩画の普及をライフワークとした。

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