10代の後半、人生においてもっとも多感な時間を過ごしている若者たちに、様々な作品鑑賞や実制作を通して、今、という時間の貴重さを、少し客観的に見つめてもらおうと思います。まだまだ駆け出しの作家である自分に、何かを教えるようなことは難しいとは思いますが、参加する学生の皆さんにより近しいという意味で、自分がみなさんと同じ年頃にいかに美術に影響を受けたか、またそれによって、ちょっと大袈裟ではありますが、自分なりに今生きている世界を楽しむ術を教わったのだということ、そういったことならば伝えられるのではないかなと思ってます。
美術を入り口にしながらも、目の前の日常をみつめる、新たな視点をみつけてもらい、どんな状況でも自分なりに楽しめる、楽しい青春のいちステップにしてもらえればと思います。

〈臼井良平〉