朝鮮王朝は、太祖李成桂(在位1392〜1398)によって1392年に建国された、朝鮮半島最後の王朝です。500年以上に渡る王朝の歴史の中で、中国とは明・清、日本とは室町・江戸の各時代に密接な関わりをもってきました。一般にはなじみの薄い朝鮮絵画ですが、日本の絵画との関係は想像以上に大きなものがあります。特に、室町時代の水墨画や、俵屋宗達・池大雅・伊藤若冲などといった日本の絵師たちに与えた影響は注目に値します。本展は、国内のみならず韓国からも貴重な作品をお借りし、朝鮮王朝の絵画の全貌を明らかにする初めての試みです。中国絵画からの影響を受けながらも、日本とはまた異なる独自の展開を遂げていった様子がお分かりいただけるでしょう。また、朝鮮絵画からの影響も考えられている日本の絵画作品もあわせて展示し、美術における日韓の関係の深さをご紹介いたします。日本でもない、中国でもない朝鮮絵画ワールド。日韓両国に所蔵される一級品によってその世界を堪能できる、またとない展覧会です。
開催期間 | 2月17日(火)〜3月29日(日) |
---|---|
開館時間 | 午前10時〜午後5時30分 ※展示室への入室は午後5時まで |
休館日 | 毎週月曜日 ※ただし月曜祝日の場合は開館、翌火曜休館 |
観覧料 |
一般 900円(700円) 高校生・大学生・70歳以上 400円(300円) 中学生以下 無料 ※()内は20名以上の団体および前売料金 ※収蔵品展、ロダン館も併せてご覧いただけます。 ※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方は、無料。 展覧会チケットの半券をご提示いただくと、2回目以降の入場が団体料金になります。 (展示替え多数のため) |
特別講演会 <当館講堂、先着250名> ※特別展チケットが必要です。満席の場合は入場をお断りする場合があります。 |
「朝鮮王朝の絵画と室町絵画」 2月21日(土) 橋本慎司氏(栃木県立美術館特別研究員) 「朝鮮王朝中期の絵画-明宗の時代を中心に」 3月7日(土) 板倉聖哲氏(東京大学東洋文化研究所准教授) 各13:30〜15:00 |
---|---|
公開ワークショップ <当館講座室、先着40名> ※満席の場合は入場をお断りする場合があります。 |
「朝鮮時代の絵画とその周辺-時代背景への視点」 共催:東アジアの海域交流と日本伝統文化の形成 寧波を焦点とする学際的創生− (平成17年度〜21年度文部科学省特定領域研究) 3月1日(日) 13:30〜17:30 (1)「朝鮮時代の政治・文化と絵画」 六反田豊氏(東京大学大学院人文社会系研究科准教授) (2)「風俗画に見る朝鮮時代の経済と社会」 須川英徳氏(横浜国立大学教育人間科学部教授) (3)「朝鮮通信使の遺したもの」 長森美信氏(天理大学国際文化学部専任講師) (4)「絵画に描かれた朝鮮時代の水辺風景」 森平雅彦氏(九州大学大学院人文科学研究院准教授) |
美術講座 <当館講座室> |
「朝鮮絵画と近世の日本絵画」 3月15日(日) 13:30〜14:30 福士雄也(静岡県立美術館学芸員) |
李京玉(イ・キョンオク)先生のポジャギ教室 <当館講座室、先着15名> ※特別展観覧券と別途材料費が必要です。 参加を希望される方は、お電話にてお申し込みください(学芸課:054-263-5857)。 |
「李京玉(イ・キョンオク)先生のポジャギ教室」 朝鮮生まれの風呂敷を、パッチワークのようにして作ります。 2月28日(土)、3月21日(土) 各13:30〜16:30 >> 詳細はこちら 韓国大田(テジョン)生まれ。2001年に来日、ポジャギ工房koeを主宰し、各地で精力的に指導も行う。伝統をベースにしつつもそれにとらわれない若い感性で人気を呼んでいる。著書に『私のポジャギ』(風讃社)、『暮らしのポジャギ』(NHK出版)。 李京玉(イ・キョンオク)先生 |
特別映像上映会 <当館講堂、先着250名> ※満席の場合は入場をお断りする場合があります。 |
「朝鮮通信使 駿府発・21世紀の使行録」 (監督 山本起也、主演 林隆三) 3月14日(土) 13:30〜14:45 |
収蔵品展 |
「余白の美」 2月17日(火)〜3月29日(日) |
---|
主催/静岡県立美術館 後援/ブリティッシュ・カウンシル 助成/財団法人 地域創造