1607-1650(慶長12-慶安3)
西湖図屏風
17世紀前半(江戸初期) 紙本墨画淡彩 各152.8×347.6 平成10年度購入
古くからの名勝として名高い中国浙江省杭州の湖を描くもので、日本でも最も好まれた画題のひとつ。雪舟系の山水画風の誠実な学習を窺わせる一方、広い余白や繁茂する柳の描写など新たな要素もみられ、画面に爽やかなムードを生んでいる。尚信の山水図屏風の遺例は少なく、署名・印章のそろった新出の本作はきわめて貴重。九鬼家旧蔵。