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大久保 一丘
OKUBO Ikkyu

?-1859(?-安政6)


富嶽明暁図富嶽明暁図

19世紀前半(江戸後期)
95.2×48.9cm
絹本着色金泥、掛幅装
平成14年度購入

大久保一丘は遠州横須賀藩(小笠郡大須賀町)の藩士、お抱え絵師として江戸後期に活躍。司馬江漢に学び、真人図と呼ばれる一連の迫真的な洋風人物画に名を残す。
この作品では、明け方の光に照らし出される富士山頂に焦点を絞り、その澄明な姿を描き出す。油絵と見紛うほどの陰影と質感を持ち、雪をいただき朝日に輝く霊峰富士の雰囲気をよく伝える。江戸時代の作だが、洋風表現による近代的な構成で、数ある富士山図の中でも特異な位置を占める貴重な作例。


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