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松岡 映丘
MATSUOKA Eikyu

1881-1938(明治14-昭和13)

今昔ものがたり伊勢図

今昔ものがたり伊勢図

1929(昭和4)
85.5×143.3cm
絹本着色、掛幅装
平成14年度寄贈

松岡映丘は、伝統的なやまと絵を研究し、近代の日本画に復活させたことに多大な功績を残す。この作品は、昭和5年にローマで開催された「日本美術展覧会」に出品されたもの。歌人として名高い伊勢のもとに、詠進を求める帝の使者として藤原伊衡(これひら)が訪れた場面。人物の優美さ、住まいの雅趣など(姿が映り込むほど磨き込まれた板敷等)、物語の世界を忠実に表現し、細緻華麗な歴史人物画を得意とする映丘の力量が、存分に発揮されている。ローマ展以後長く行方が分からなかったが、久々に世に出た貴重な代表作。


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