16世紀後半-17世紀前半
帝鑑図・咸陽宮図屏風 17世紀初(桃山時代) |
保存抜群の桃山後期の傑作。作者は狩野宗秀(永徳の弟)の門人。ダルマ宰相と呼ばれた高橋是清の旧蔵品で長年行方不明だったが、再発見され、平成15年に当館蔵品となった。主題は中国の皇帝たちの故事。右隻=帝鑑図には、唐の堯帝の善行・夏の桀王の悪行(酒池肉林)・秦の始皇帝の悪行(焚書坑儒)を描く。悪行は戒め、善行は模範であり、為政者による発注と想定される。左隻の咸陽宮は始皇帝の宮殿で、そこに展開する物語が描かれる。 |