1939-1994(昭和14-平成6)
93−CA791 1993(平成5)年 |
木下佳通代は京都市立芸術大学を卒業後も、関西を中心に常に美術の新しい局面を切り開く作業に携わってきた。ことに写真を使った1975年からのシリーズ作品は、ドイツにおいても高い評価を得ている。その後キャンヴァスに描いた単色の油彩絵具を布で拭う仕事から、筆を使った、身体性を感じさせる一連の仕事に移行し、大きな画面にその筆跡と空間が緊張し響き合う、魅力的なタブローをつくりだした。本作は、病を得た後に制作された、最晩年の作の1点である。 |