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茨木 猪之吉
IBARAKI Inokichi

1888-1944(明治21-昭和19)


初夏の常念岳

初夏の常念岳

1935(昭和10)
45.7×53.0cm
キャンヴァス、油彩
平成14年度購入

静岡県富士郡岩松村岩本(現富士市)に生まれる。浅井忠に学び、小山正太郎の不同舎に入る。第1回文展に《深山の夏》入選。1909(明治42)年、小島烏水らの南アルプス横断に参加した、アルピニストでもあった。1936(昭和11)年、足立源一郎、丸山晩霞、吉田博らとともに日本山岳画協会を設立。穂高岳にて消息を絶つ。本作は、この画家の現存する油彩画として希少である。登山口から見た北アルプス・常念岳の描写は、茨木の山への素朴な愛情を感じさせる。山岳画家による、安曇野風景画の原型とも言える作品である。


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