1610-1664
パルナッソス(哲学者の岩山) 1660−61頃 |
ステーファノ・デッラ・ベッラは、17世紀イタリアで活躍した版画家。パルナッソスとは、アポロと学芸の女神たちが住んでいたと伝えられるギリシャ中部の山の名である。この作品は、かつて祝祭用の舞台装置と考えられていたが、現在では学芸を愛好したローマ教皇、アレクサンデル7世の治世(1655-67)を祝福するものと解釈されている。月桂樹の冠をかぶった二人の哲学者たちの後方には、兵士の出現に驚くアルキメデス、樽の中で暮らすディオゲネスの姿が見て取れる。 |