1610-1685
納屋 1647年 15.7×19.3cm 紙、エッチング 平成13年度購入 |
アドリアーン・ファン・オスターデは、弟のイサークと共に17世紀オランダで活動した。生涯の大部分をハールレムで過ごしたと思われる。彼の作品は、田舎の宿屋や農民の生活、靴や織物その他の職人風俗を描いたことで知られている。本作品の場合、人物は画面右奥に一人、壁の方を向いて描かれているのみである。ここでは納屋の情景そのものが主題となっているのである。これは当時の作品としてはやや特殊な仕方だと考えられ、やがて「風景」を成立させる視点が感じられ、興味深い。 |