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講演会シリーズ 「風景」を考える(2)
「サウンドスケープ」って何?

3月27日開催

「音の風景」を意味する「サウンドスケープ」の研究が注目を集めています。
誰もが郷愁を抱くふるさとの鐘の音、鳥の声や波の音・・・
そんな音たちが地域社会を作り上げてきたということに気づかされます。

講演会シリーズ 「風景」を考える 第ニ回

「環境との対話
    −サウンドスケープ(音風景)の手法から」

講 師 中川 真 氏(大阪市立大学教授、民族音楽学・サウンドスケープ論)
日 時 3月27日(日) 14:00〜 当館講堂にて 聴講無料
場 所 当館講堂にて(聴講無料)


  当館は、光と緑にあふれる静岡県の風土にふさわしい美術館として「風景」を作品収集方針の一つとしています。日本の山水画から西洋の風景画まで、幅広く風景の魅力を伝える作品を収集してきました。
現在、都市化や工業化の進展、それがもたらす地球温暖化などの自然環境の変化により、美しい風景は私たちひとりひとりの努力によって支えるべきものとなってきております。風景について考えることはますます重要になってきているといえるでしょう。そんな中、わたしたちは風景について考えていく連続講演会を昨年より展開してまいりました。  

 本年度第二回の講師中川真氏は民族音楽学、サウンドスケープ論がご専門です。サウンドスケープとは、地域をとりまく音によって地域社会がかたちづくられてきたという理論で、1980年代ころから注目を集めてきた分野です。では、地域をとりまく音というのは何でしょう?例えば海辺の町であれば波の音、山間の町であればその土地にいる鳥の声など、自然の音、また、お寺の鐘の音や祭囃子など、人々の暮らしの中にある音も挙げられるでしょう。 残念なことに、これらの音は私たちの身の回りからだんだんと失われつつあります。今回は、私たちをめぐって移り変わる「音の風景」について刺激的なお話を伺います。また、「地域」という、今注目を集めている概念にも深い関わりがありそうです。美術館では出会うことの少なかったこれらの切り口から、風景についてあらためて考えてみるのはいかがでしょうか。


■ 講師プロフィール
中川 真(なかがわ しん
1951年、奈良県生まれ。
大阪大学大学院博士課程修了。
専門は民族音楽学、サウンドスケープ論。
ガムラン演奏グループ「マルガ・サリ」のリーダーも務める。
著書に『音は風にのって』、共著に『民族音楽学』などがある。
1992年、著書『平安京 音の宇宙』により、第14回サントリー学芸賞受賞。 

お問合せ先
静岡県立美術館 TEL 054 (263) 5857
〒422-8002 静岡市谷田53-2


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