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−明治美術会から太平洋画会へ−
平成15年7月19日(土)〜8月24日(日)



山本芳翠《浦島図》
明治26-28年(1893-95)
岐阜県美術館寄託(登録美術品

時代を超えてよみがえるイマジネーション
 今から約100年前の明治22年(1889)、日本最初の洋画団体が誕生しました。小山正太郎、浅井忠らによる「明治美術会」です。この時代の日本では、絵画は日本画、彫刻は木彫など、日本の伝統的な美術しか認めない国粋主義の風潮が高まっていました。そんな中で、西洋伝来の油絵を描く画家たちはたいへんな苦難をしいられており、まさにこうした動きに対抗して洋画家たちの大同団結を図ることが、明治美術会の使命でした。
 しかし、明治26年(1893)、日本洋画の作風に大きな変革をもたらす一人の画家がフランスから帰国します。黒田清輝その人です。黒田が印象派風の明るい作風を日本にもたらし白馬会を結成すると、多くの洋画家たちが明治美術会から白馬会へと移ってゆきました。残された、吉田博、中川八郎らは、明治美術会を発展継承するかたちで、明治35年(1902)、「太平洋画会」を創立。ジヤーナリズムは、これを新旧対立すなわち「白馬会vs太平洋画会」として書き立て、このにその対立が始まったのです。
 今日、新派と呼ばれた黒田の白馬会はその名をよく知られていますが、旧派と呼ばれた太平洋画会は歴史の中に埋没しています。この展覧会は、優れた才能を持ちながら、時代の波にのみ込まれていった作家たちを再びよみがえらせるものです。展示された一つ一つの作品から「明治」という時代を感じ取っていただければ幸いです。
※期間中、展示替を行います。
※8月20・21日(水・木)は、県民の日を記念して無料で観覧いただけます。


開館時間:

10:00〜17:30(入館は17:00まで)
※毎週土曜日は20:00まで開館(入館は19:30まで)

休 館 日: 毎週月曜日(但し、7月21日(祝)は開館、翌22日(火)は休館)
観 覧 料:
一般・大学生:800円(600円) 小・中・高生:400円(300円) 
( )内は20名以上の団体料金および前売料金
収蔵品展、ロダン・ウイングも併せてご覧いただけます
70歳以上の方、または身体障害手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方は無料
お体の不自由な方、盲導犬をお連れの方、当館ボランティアがお手伝いしますので、どうぞお申し出下さい
託児サービス(無料)土・日曜日及び祝日(午前10:30〜午後4:30)
2時間以内、随時受付

観覧券は全国のチケットぴあ、ファミリーマート、静岡県内のサークルK、JR東海みどりの窓口、ジェイアール東海ツアーズ、グランシップにて発売
(前売券のみ静岡県内の一部書店にて取扱)

主  催: 静岡県立美術館、もうひとつの明治美術展実行委員会
特別協力: 社団法人 太平洋美術会
●テレフォンサービス(054-262-3737)にて展覧会情報等をお知らせしております。

会期中のイベント(いずれも聴講無料)
「在野のアカデミズム
   −明治美術会から太平洋画会へ」


8月10日(日) 午後2時〜3時30分
当館1階講堂にて
講師:山梨絵美子氏
(東京文化財研究所美術部広領域研究室長)

■講演会シリーズ 「風景」を考える(1)
「もうひとつの明治建築
       −近代和風建築の風景」


8月3日(日)午後2時〜
当館1階講堂にて
講師:土屋和男氏
(常葉学園大学造形学部講師・一級建築士)
学芸員によるフロアレクチャー

8月3日(日)、17日(日)、午後1時〜 展示室にて(観覧料が必要です)
講師:当館学芸員

主な出品作品

レストランで特別料理


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