川村清雄《波》 1913-27(大正2-昭和2) 部分 |
岡鹿之助《観測所》 1951(昭和26)年 |
マティエールとは、絵肌のことです。絵の表面をよく見ていただくと、 例えば「ざらざらしている」とか「つるつるとしている」さらには「引っかいたようだ」と、 作品によって、様々な表情をしています。画家は、どのような考えで、マティエールを作るのでしょうか。 西洋では、油彩画の伝統は長く、マティエールについても歴史を重ねてきました。 しかし、日本では、油彩画がもたらされるのは、明治になってからのことで、その技術は、初期の頃、まだ未熟なものでした。 例えば洋画家・岡鹿之助は、サロン・ドートンヌに出品された西洋の画家と自分の作品を比べて、 自身のマティエールが脆弱なことを悟り、それを克服するため、独特の点描技法を見出しました。 また、金山平三は、日本の洋画家がマティエールに対して無関心であることに危機感を持ち、 「百年後も残る油彩画を日本人の手で作る」を公言しました。 今回の展示では、特に作品の持つマティエール(絵肌)に注目してご覧いただこうと思います。 |
開館時間: | 10:00〜17:30(展示室への入室は17:00まで) |
休 館 日: | 毎週月曜日 |
観 覧 料: | 一般・大学生300円(200円) 小・中・高生及び70歳以上は無料 企画展をご覧になった方は無料 *( )内は20名以上の団体料金 *あわせてブリッジギャラリー、ロダン館もご覧いただけます。 |