当館所蔵の富士山の絵画コレクションを一堂に展示した「富士山の絵画展」(平成16年2月20日〜3月28日)では、会期中、出口で出品作の人気投票を実施し、みなさまに好きな絵を投票していただきました。
1位に輝いたのは小松均の《赤富士》。真っ赤に染まる富士山を、迫力ある画面と強烈な色彩で描いたこの作品は見る人に強烈なインパクトをあたえたようです。なかには「この絵を見て元気が出た」とのコメントを寄せた方もいました。和田英作・横山大観など近代画家の作品が上位を占めるなか、江戸時代の大久保一丘は大健闘。当時としては受け入れがたい斬新な造形感覚をもつ《富嶽明暁図》が今回高い支持を受けました。時代を先取りしすぎていたのかも知れません。
絵を見て素直な感想をもつ。これが絵画鑑賞の第一歩です。親しみのある「富士山」の絵画を通して、美術ファンのみならず多くのみなさまが楽しんで絵を見る様子が投票から伝わってきました。
なお、当館では富士山の絵画を開館中必ず一点は展示するようにしております。どんな作品が見られるか楽しみにご来館ください。 |