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美術講座特別企画「日本画をじかに見る」
11月21日、絵画鑑賞に新たな感動!

 普段は展示室で、ケース越しにしか見られない当館日本画の名品を、講座室で間近にじっくり鑑賞いただこうという特別企画「日本画をじかに見る」が、好評のうちに今年で4回目を迎えました。事前申込20名の方が参加され、絵画鑑賞のひとときを楽しみました。
 今年の出し物は、狩野宗眼重信「帝鑑図・咸陽宮図屏風」、呉春「柳陰帰漁図」、円山応挙「木賊に兎図」、酒井抱一「月夜楓図」、福田半香「溪山真楽図」、今村紫紅「宇津の山路」、歌川広重「東海道五十三次(保永堂版)」から4枚、小林清親「猫と提灯」の計8件。
 繊細な日本画や浮世絵の描写、実際の顔料の発色にうっとり。ケース越しでは見えない細密な描写を見て、思わず感嘆の声があちらこちらからあがりました。また、同じ空気の中で和紙・絹といった素材のもつ風合いを感じたことも感動を高めたことでしょう。照明の具合を変えて、その変化を見る試みも行いました。参加者のひとりから早速当日にメールをいただきました。
 「(講座)に初めて参加させていただき大変感動しました。あんなに近くでまさに手に取って見る感じで、その上懇切丁寧なご説明をして下さり大変わかりやすく楽しいひとときでした。特に、照明の変化での見え方、昔の人の鑑賞まで思いをいたされて再現して見せて頂いた「帝鑑図」の金箔に人物が浮き出るような感じには感動しました。これから美術館で作品を鑑賞するとき今までの莫然とした見方から少し違ったものが得られそうな気がします。有り難うございました。」
 絵画鑑賞の奥深さ、楽しさを発見していただき、こちらもうれしく思いました。

息がかからないようマスクを
つけて楽しく鑑賞
(当館主任学芸員 飯田真)


新企画「絵画ワークショップ」
 今年度から始まった新企画、絵画ワークショップも、すでに、3回目が終了しました。「おもしろかった。絶対に次回も参加するね。」という声がある一方で、「何の意味があるのか分からない。」という意見もあります。ここでは、3回のワークショップを振り返り、その核になる考え方をご紹介します。内容の詳しい説明は別の機会に譲りますが、それぞれのテーマは次のとおりです。

○6月13日〔いい線ってどんな線?!〕
様々な技法で描く線の魅力を楽しみました。

○8月8日〔色彩の絵(かい)覧版〕
色彩について考えながら、回覧版のようにパネルを回して共同制作を行いました。

○11月14日〔絵具をつくろう!描いてみよう!〕
ずばり、裏山から集めてきた土などを材料に、水彩絵具をつくって、描いてみました。
毎回、全く違うことをやっているように見えますが、「我々が日常、当たり前だと思っていることを、少し疑ってみる」ところからプログラムが始まっている点は、どれも共通しています。講師の画家、持塚三樹さんと一緒に、偶然や予想外の展開も受け止めて、思考の会話を楽しんでみませんか。そして、柔軟な発想の先に、絵を描くことの喜びが無限に広がっていくことを感じてもらいたいと思います。次回は1月16日に開催予定。是非、ご期待ください。

第1回〔いい線ってどんな線?!〕
制作の様子


第2回〔色彩の絵覧版〕作品
(当館副主任 福元清志)

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