ローマで初披露された自信作
松岡映丘 《今昔ものがたり 伊勢図》
1929(昭和4)
絹本着色
85.5×143.3cm
府川荘四郎氏寄贈
(府川耕作コレクション)
文献:58
高名な歌人・伊勢のもとに、詠進を求める帝の使者として藤原伊衡が訪れた場面。鮮麗な色彩や細密描写、理知的な構図によって、住まいの雅趣や人物の優美さを見事に描き出す。細緻華麗な歴史人物画を得意とする映丘の力量が存分に発揮された作品。
松岡映丘(1881〜1938) 官展における大和絵系の中心画家として活躍。洗練された華麗な作風を築き、多くの後進を育てる。