再評価はじまる夭逝の京狩野絵師、写生画風の注目作。
狩野永良 《親子犬図》
18世紀半ば(江戸中期)
絹本着色
39.5×70.8cm
文献:60
夫婦、親子の、犬の家族。じゃれあう小犬たちが微笑ましい。目に群青、親犬の目頭と目尻、黒犬の歯茎に朱が用いられ、生々しい表情が生れている。18世紀半ば、中国から渡来した画家沈南蘋の写生画風は、長崎から京都にも伝わって大流行。その影響に違いない。
狩野永良(1741〜1771) 京狩野第六代。31歳で夭逝。若冲や大雅ら京都の同時代人に近い絵を残しており注目度大。