1757-77(宝暦7-安永6)
紙本金地着色、六曲一双屏風
各156.0×362.6cm
文献:60,68
鶴が満員電車状態。総金箔地を背景に、さまざまな姿態を繰り広げる。描かれた鶴は、じつは5種類。タンチョウ・ナベヅル・マナヅルは伝統的に描かれるが、ソデグロツル・アネハヅルは珍しい。博物学上の興味と関わる制作事情があったにちがいない。
石田幽汀(1721〜1786) 江戸狩野の京都支社というべき鶴沢派の第二代鶴沢探鯨に師事。近衛家を中心に活躍。円山応挙・田中訥言・原在中らの最初の師であり、狩野派と円山派、復古大和絵、原派をつなぐキーパーソン。