コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

難易度の高いパズルみたいな知的絵画

狩野永岳 《三十六歌仙歌意図屏風》

1830-67(文政13-慶応3)
紙本着色金雲、六曲一双屏風
各152.0×357.0cm
文献:45,60

人麿・業平・小町など古の名歌人36名の和歌を書した色紙を貼り、近くに各歌の意味を絵画化。各場面を連続させ、全体として統一景観を構成する。歌意と景観構成の一致、難易度の高いパズルのような工程を経た作品だ。鮮明な彩色、徹底した細部描写を満喫したい。

狩野永岳(1790〜1867) 幕末期、京狩野家第九代。宮廷、九条家、紀伊徳川家、彦根井伊家などで活躍。近年、急速に注目度が高まっている絵師。

一覧へ