1931-33(昭和6-8)頃
紙、木版
19.7×23.9cm
1930年代初頭の静岡駅前通りの様子を今に伝える一枚。通りの両側には、コンクリートやガラスでできたビルが立ち並ぶ。正面には百貨店であろうか円形のモダンな建物がみえる。都市化が進む故郷の街の日常をスナップショットのように切り取った一枚。
中川雄太郎(1910〜1976) 現在の静岡市瀬名に生まれる。1930年(昭和5年)より自画・自彫・自刷からなる創作版画グループ童土社の仲間となり、 その同人誌のほか全国誌『白と黒』への発表を重ねる。自らも文芸同人誌『かけたつぼ』を刊行している。晩年は県内美術の振興に尽力した。