コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

色彩の相互作用

ジョゼフ・アルバース 《正方形頌》

1957-60
メゾナイト、油彩
56.0×56.0cm

大きさの異なる四つの正方形が、重なり合うように描かれている。左右は対称、上下は非対称に配置され、色どうしの相互作用によって画面に奥行きを感じさせる。アルバースは形を極限までシンプルにして、純粋に色彩の視覚的、心理的効果を追求した。生み出された1000点にもおよぶシリーズは、教育の現場で実践的な資料として用いられた。

ジョゼフ・アルバース(1888〜1976) ドイツ西部のボットロプ市に生まれる。1933年にアメリカに移住。自ら作家であるだけでなく、四半世紀にわたりバウハウス式の美術教育にたずさわり、アメリカの現代美術の発展に多大な功績を残した。

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