線と余白が生み出す緊張感
李禹煥 《線より》
1979(昭和54)
キャンヴァス、岩絵具、にかわ
182.0×227.0
キャンヴァスの輪郭にそって、スピード感と意志を持った四本の線が描かれている。真っ白い画面に描きいれられた線によって、キャンヴァスの四角い空間には余白が生じ、この余白と線とが互いに呼応して、緊張感のある関係性を生み出している。
李禹煥(1936〜) 韓国慶尚に生まれる。1956年(昭和31)に来日し、1960年代末に「もの派」と呼ばれる一群の作家たちを、理論と制作の両面から先導した。70年代以降は絵画を中心に作品を展開。