展覧会2013年度 企画展

夏目漱石の美術世界 文学から見る、美術から読む。 2013年7月13日[土]→8月25日[日]

主な作品はこちら

夏目漱石(1867~1916)は『吾輩ハ猫デアル』『こゝろ』といった多くの名作を通じ、近代日本を代表する作家として親しまれています。
幼い頃から絵が好きだった漱石は美術にも造詣が深く、さまざまな美術作品を自らの文学に取りいれていました。今回の展覧会では、漱石の文学作品や美術批評に登場する美術家達の作品を可能なかぎりご紹介します。ターナーやミレイに代表されるイギリス絵画から、若冲や応挙、抱一といった江戸絵画、さらには青木繁、黒田清輝、横山大観、朝倉文夫といった近代美術を漱石の眼を通して見直すこととなるでしょう。
さらに、浅井忠、中村不折、橋口五葉、津田青楓といった当代の一流画家達が手掛けた漱石作品の装幀や挿画も紹介します。漱石の造本は非常に凝ったもので、デザイン史のうえからも見逃すことはできません。
また、漱石は漢詩の優れた素養を背景に多くの南画山水を描いています。これら漱石自筆の絵画から漱石が描いた理想の境地に迫るとともに、漱石愛蔵の美術書などの資料紹介、あるいは漱石没後にその文学作品をイメージソースとして制作された絵画も展示します。
本展はいわば、漱石を案内人として美術を鑑賞する展覧会。この贅沢な時間をぜひご堪能下さい。

開催期間 2013年 7月13日(土)〜8月25日(日)
開館時間 午前10時〜午後5時30分
※展示室への入室は午後5時まで
休館日 毎週月曜日
※7月15日(月・祝)は開館し、翌7月16日(火)は休館
観覧料 一般 1,000円(800円)
70歳以上 500円(400円)
大学生以下 無料
※()内は20名以上の団体および前売料金(前売り券は7月12日[金]まで販売)
※ロダン館も併せてご覧いただけます。
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方と付添者1名は無料

会期中のイベント 詳細は、こちらまでお問い合わせください。 当館学芸課 TEL:054-263-5857

※いずれも申込不要、先着順。

シンポジウム 「夏目漱石の美術世界」
7月21日(日) 14:00-16:00 無料
会場:当館講堂
パネリスト:芳賀徹(当館館長)、古田亮氏(東京藝術大学大学美術館准教授)、田中淳氏(東京文化財研究所企画情報部長)
司会:泰井良氏(広島県立美術館主任学芸員)
美術講座 「夏目漱石「文展と芸術」について」
8月4日(日) 14:00-15:00 無料
会場:当館講座室
講師:泰井良氏(広島県立美術館主任学芸員)
学芸員による
フロアレクチャー
7月27日(土)、8月3日(土)、8月10日(土)
14:00-14:30
会場:当館展示室
※展覧会入場料が必要です。
上映会
(於 サールナートホール)
映画『それから』ミニレクチャー付き上映会
8月18日(日)
第1回上映 10:00~12:10
レクチャー 13:30~14:30
第2回上映 14:50~17:00
講師:上倉庸敬氏(大阪大学教授)

会場:サールナート1階ホール(静岡市葵区御幸町11-14)
Tel. 054-250-0283(劇場直通)

料金:前売券 800円、当日一般 1000円
当日 シネ・ギャラリー/県立美術館友の会・会員500円

主催:静岡県立美術館、中日新聞東海本社、テレビ静岡
後援:ブリティッシュ・カウンシル
協力:岩波書店、神奈川近代文学館、KLMオランダ航空、日本航空