静岡県立美術館は、平成28年度に開館30周年を迎えます。風光明媚な日本平の麓にある美術館として、開館以来、日本と西洋の風景画の収集につとめてきました。このたび、開館30周年を記念して、重要文化財指定品も含めて、風景画の優品の数々を一堂に展示します。
本展では、最初に、日本の室町時代以来の多彩な風景表現をご覧いただきます。日本では、中国の山水画にねざす伝統的な風景の捉え方や技法が踏襲されてきましたが、そのなかにあって、斬新な表現を完成させた伊藤若冲のような画家もおり、多種多様な風景表現が生み出されました。
さらに、明治の開国によって西洋の絵画と技法が広く伝わり、そこから、伝統的な日本画とはルーツを異にする「洋画」が誕生します。しかし、日本人が描く洋画は、西洋絵画と同じものにはなりませんでした。それは、つづいてご紹介する西洋の風景画と日本の洋画とを比較することで、おわかりいただけるでしょう。
そして、現代社会や現代人の心の風景を映し出す造形もお楽しみいただきます。
最後に、ふだんはお見せする機会のない、作品の制作秘話を記した箱などを公開するとともに、明治の国学者によるコレクションをとおして、作品を収集し、それを後世へ伝える意味をみつめなおします。
全国的にみても、ユニークなコレクションで知られている静岡県立美術館の全貌を一望できる好機です。ぜひ、美術館に並ぶ「東西の絶景」を前に、ひととき空想の散歩をお楽しみください。
※会期中、大幅な展示替があります。
前期4月12日(火)〜5月15日(日)、後期5月17日(火)〜6月19日(日)
開催期間 | 2016年4月12日(火)→6月19日(日) |
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開館時間 | 午前10時〜午後5時30分 ※展示室への入室は午後5時まで |
休館日 | 毎週月曜日 ※ただし、5月2日(月)は開館。 |
観覧料 |
一般 600円(400円) 70歳以上 300円(200円) 大学生以下 無料 ※( )内は20名以上の団体および前売料金 ※収蔵品展・ロダン館も併せてご覧いただけます。 ※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方と付添者1名は無料 |
同時開催 |
「新収蔵品展」 4月5日(火)~6月19日(日) |
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特別講演会 |
1.「あれから30年─日本画収集をふりかえって」 日時:4月24日(日) 14:00~15:30 講師:山下善也氏(東京国立博物館主任研究員、元当館主任学芸員) 2.「コレクションが美術館の命と考えられていた頃─美術館は百年の計」 日時:5月21日(土) 14:00~15:30 講師:越智裕二郎氏(西宮市大谷記念美術館館長、元当館学芸課長) いずれも会場は当館講堂、申込不要、無料、先着250名様まで |
フロアレクチャー |
4月17日(日)、4月23日(土)、5月8日(日)、5月20日(金)、6月5日(日)、6月12日(日)、6月17日(金) いずれも13:30~ 当館学芸員が展示室にて解説を行います。 集合場所:企画展第1展示室 申込不要、要観覧料 |
学芸員のこの一点 |
日時:4月13日(水)、4月20日(水)、4月27日(水)、5月11日(水)、5月18日(水)、5月25日(水)、6月1日(水)、6月8日(水)、6月15日(水) いずれも13:30~ 当館学芸員がコレクションの中からお勧めの一点を選び解説します。 集合場所:企画展第1展示室 申込不要、要観覧料 |
実技室プログラム |
ちょこっと体験・ドット若冲 日時:4月29日(金・祝)~5月3日(火・祝) 10:00~12:00/13:00~16:00 みんなでドット若冲 5月4日(水・祝)、5日(木・祝) 会場:当館実技室ほか、要申込、無料 |
主催:静岡県立美術館、静岡新聞社・静岡放送