展覧会2008年 収蔵品展 スケジュール

余白の美

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今回の収蔵品展では、「朝鮮王朝の絵画と日本」展にちなんで、韓国にゆかりのある現代作家3人の作品を「余白」をテーマにご紹介します。ふつう画面の白く空いて残っている部分のことを余白といいますが、この展覧会でいう余白とは、画面に描かれた線や点とその周りの描かれていない領域とが、あるいは空間に置かれた作品とその作品の周りの領域とが、互いに作用しあうことで生まれる関係性という意味で用いています。 作家の行為と、作品の前に立つわたしたち鑑賞者を含んだ周りの領域とが、互いに浸透したり干渉しあうダイナミックな関係としての「余白」に注目しながら、ご覧ください。

李 禹煥 (リ ウファン)

1936年、韓国慶南地方に生まれる。1956年、ソウル大学校美術大学を中退し来日。1961年、日本大学文理学部哲学科卒業。1968年から起こった「もの派」運動の柱として知られ、前衛的な表現を追及しながら国際的に活躍。デュッセルドルフ・クンストハーレ、パリ・ジュ・ド・ポム、神奈川県立近代美術館をはじめ国内外の美術館で個展。2001年に世界文化賞絵画部門受賞、2002年に紫綬褒章受賞。『出会いを求めて』をはじめ、著書多数。

倉 (ユン ヒチャン)

1963年、兵庫県に生まれる。1988年多摩美術大学大学院美術研究科修了。現在、多摩美術大学美術学部工芸学科准教授。作品が置かれる場の環境や、時間や記憶、人との関係を重視した陶やレンガを素材にした作品を制作する。1997年に静岡県立美術館で個展を開催。近年は、建築物に作品を設置するコミッションワークを手がけるほか、資生堂ギャラリー「素景」展(2006年)ほか国内外の展覧会に多数出展している。

イ・ブル

1964年、韓国寧越に生まれる。弘益大学校美術学校彫刻科(ソウル)卒業後、1980年代後半より女性性を表出するパフォーマンスや装飾性に満ちた立体作品で注目を集める。90年代以降はサイボーグ、モンスター、カラオケボックスなど多彩な素材やテーマを展開させ、ニューヨーク近代美術館にて個展(1997年)、第48回ヴェニス・ビエンナーレ韓国代表(1999年)をはじめ国際的な舞台で活動している。

開催期間 2009年 2月17日(火)〜3月29日(日)
開館時間 午前10時〜午後5時30分
※入室は閉館30分前まで
休館日 毎週月曜日
※ただし月曜祝日の場合は開館、翌火曜休館
観覧料 一般・大学生300円(200円)
高校生以下、70歳以上無料
※企画展をご覧になった方は無料。企画展の観覧料は、展覧会ごとに変わります。
※()内は20名以上の団体料金
※ロダン館も併せてご覧いただけます。
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方は、無料。

会期中のイベント 詳細は、こちらまでお問い合わせください。 当館学芸課 TEL:054-263-5857

アーティストトーク 尹煕倉「作品と空間」
2009年 3月22日(日)

同時開催

企画展 朝鮮王朝の絵画と日本 −宗達、大雅、若冲も学んだ隣国の美−
2009年 2月17日(火)〜3月29日(日)

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