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浅井忠《雲》
1903-07年(明治36-40年)
28.5×44.3cm
水彩、紙
平成14年度購入


 山の稜線だけを鉛筆で描いた後、水彩で素早く雲の形と動きを描く。余白をいかしながら、透き通った朱と青色で、陽に染まる雲を立体的に表している。この作品に用いられたのは、朱、青、緑の三芭のみ、少ない芭数で広がりと奥行のある画面を作り出している。やり直しのきかない水彩画で、これほどまでに優れた筆さばきのできる洋画家は、浅井忠だけであろう。
 イギリスの美術評論家ジョン・ラスキンの「雲の講義」に影響を受けた明治の洋画家にとって、形の捉えにくい雲を描くことは、大きな課題のひとつであった。この作品は、京都移住後に描かれ、制作地は分っていないが、情緒ある日本風景を描き続けた浅井が晩年になって到達した水彩画の境地である。
(当館学芸員 泰井 良)

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