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秋野不矩《廻廊》
1984年(昭和59年)
紙本金地着色
151.3×101.0cm
当館蔵(昭和60年購入)

厚い金箔で表された強烈な陽射しと、その対比として黒々と浮かび上がる列柱の影が、力強いリズムを刻む。やや俯瞰的な近景から水平に眺めやる遠景へと、視線の向きを変えながら動的に画面奥へと導いていく構成は、実にダイナミックで迫力に満ちている。
インドの風土を体現する寺院建築の重厚な趣、大胆な構図とそれをまとめあげる構成力、さりげなく、しかしなくてはならないものとして添えられた小さな生命への愛情――秋野不矩の魅力を存分に堪能できる一点である。画家が数々の力作を生み出した充実期の作で、その代表作として知られる。


(当館学芸員 森 充代)
※12月28日(金)〜2月17日(日)収蔵品展「インド・中国へのまなざし」に出品されます。

Index
■「ガンダーラ美術とバーミヤン遺跡」展
■鈴木敬初代館長を偲んで
■移動美術展の報告
■第47回静岡県芸術祭 美術部門〈美術展〉報告
■研究ノート 「現代の風景」展に向けて
■本の窓 「狂人の太鼓」
■美術館問はず語り 子どもと一緒に美術館


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