「太陽崇拝」「黄金の国」等のキーワードで語られることの多いインカ帝国は、実は車輪も文字も、そして鉄器も持ちませんでした。しかしこの国は15~16世紀前半に繁栄した、アンデス文明最大にして最後の国家であり、巨大な石造建築物を打ちたてた大帝国でもありました。その高度な帝国が、何故わずかなスペイン人の前に滅び去ってしまったのか?「太陽の王」とは?本展は、考古学、人類学、歴史学という3つの視点から、この国の全貌に迫る、日本で初めての展覧会です。
今日も残る遺跡からは、工芸品や生活用具、あるいは儀式用具など、様々な遺物が発掘されます。そこに残された象徴的な紋様、当時の様子を表す図像を読み解いていくと、インカ帝国の王族の姿が浮かび上がってきます。考古学の発掘調査の成果から、この文明の謎にせまります。
ミイラ信仰は、インカ帝国の特徴の一つです。インカの王はミイラになっても、生前と同じように権力を持ち続けた、と言われています。さらにこの信仰は、帝国の辺境にまで行きわたっていました。人類学の視点から、DNAの分析など最新科学を用いて、帝国の不思議をひも解いていきましょう。
最後の皇帝・アタワルパは、たった160人ほどのスペイン人に捕えられ、処刑されてしまいます。こうして滅ぼされたインカ帝国の出来事を、スペイン人はクロニカと呼ばれる記録文書や絵画資料に残していきました。歴史学の視点からは、これらの資料を解読することで、帝国の最後や、植民地化された帝国の姿を描いていきます。
開催期間 | 2012年11月27日(火)〜2013年1月27日(日) |
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開館時間 | 午前10時〜午後5時30分 ※展示室への入室は午後5時まで |
夜間開館 | 毎週土曜日は午後8時まで開館 ※展示室への入室は午後7時30分まで |
休館日 |
毎週月曜日、及び年末年始(12月28日~1月1日) ※ただし、12月24日(月)、1月14日(月)は開館、12月25日(火)は休館 ※ロダン館及びブリッジ・ギャラリーは工事のため2013年3月まで休館 |
観覧料 |
一般 1,200円(1,000円) 高校生・大学生・70歳以上 600円(500円) 中学生以下 無料 ※()内は20名以上の団体および前売料金 ※収蔵品展も併せてご覧いただけます。 ※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方と付添者1名は無料。 |
チケット販売所 |
【前売・当日券】 チケットぴあ、サークルK・サンクス、セブンイレブン(Pコード共通:765-384) ローソンチケット(Lコード:43603) グランシップ、静岡県立美術館 【前売券のみ】 大和文庫、戸田書店(静岡本店・江尻台店)、江崎書店(パルシェ店)、谷島屋(呉服町本店)、吉見書店(竜南店)、大丸松坂屋友の会、静岡県立大学売店、静岡大学生協、静岡県庁本館1階売店、JR草薙駅前一部店舗、静岡市美術館ミュージアムショップ、静岡鉄道駅窓口(新静岡駅・草薙駅・新清水駅)、SBS学苑 ※静岡鉄道駅窓口は10/18から販売開始 |
●主催:静岡県立美術館、 静岡新聞社・静岡放送 ●特別協賛 : 清水銀行
●後援:ペルー大使館、PROMPERU ●学術協力:国立科学博物館 ●企画制作:TBSテレビ
●協力:KLMオランダ航空、凸版印刷、ユナイテッド航空
●企画協力:ペルー文化省、ペルー文化省・イカ地方博物館、ペルー文化省・マチュピチュ遺跡博物館、ペルー文化省・クスコ地方局、ペルー文化省・トゥクメ遺跡博物館、ペルー文化省・プルチューコ遺跡ヒメネス・ボルハ博物館、ペルー国立考古学人類学歴史学博物館、ペルー国立トルヒヨ大学・月の神殿遺跡博物館、ペルー国立クスコ大学・インカ博物館、ペルー国立アレキパ大学・マリア・モランテ考古学博物館、レイメバンバ博物館、ラファエル・ラルコ考古学博物館、オズマ博物館、ペルー中央準備銀行付属博物館、バルボッサ・スターン・コレクション、チリ国立先コロンブス期美術館、チリ国立ラ・セレナ考古学博物館、フィールド自然史博物館、ペンシルベニア大学考古学人類学博物館