クリスマスを間近にひかえた12月――楽しみも多い反面、そろそろ年賀状の準備も・・・と気ぜわく感じる方もあるかもしれません。そんなひと時、美術館でゆったりした気分で過ごしてみませんか?
ヨーロッパと日本、版画芸術の饗宴。
今回の展示では、版画による風景画作品を特集しました。日々の暮らしの中で、なにげない風景に、ある感慨を覚える時があると思います。それは秋の日の夕暮れであったり、ふと仰ぎ見た星空であったり。それらは決して大げさなものではなく、本当に一瞬の出来事かもしれません。しかしそれらは、ささやかではあっても、かけがえのない何かなのでしょう。
西洋の部に出品される作品には、いずれもこの「なにげない」風景が描かれています。
また、同時代に日本で盛んであった浮世絵から、浮世絵のに風景画のジャンルを確立させた広重の作品を展示します。富士を描いた連作のほか、有名な「東海道五拾三次」など、随所に広重特有の抒情味あふれた風景表現が堪能できます。
この機会に是非、心やすまる東西の風景版画の世界をお楽しみください。
■おもな出品作品
ウージェーヌ・イザベイ 《古きフランスのピトレスクでロマンティックな旅》
シャルル=フランソワ・ドービニー 《アトリエ舟で行く》
歌川広重 《不二三十六景》
歌川広重 《東海道五拾三次(保永堂版)》より
全リストはこちら
|