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ドイツロマン派絵画展


平成10年11月1日(日)−12月20日(日)開催

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ドイツ・ロマン派絵画展
−フリードリヒを含む19世紀ドイツの絵画・素描約90点−

 18世紀中頃から19世紀中頃にかけて、ドイツの文化は最盛期をむかえました。ゲーテやシラーの詩、ベートーヴェンやシューベルトの音楽、カントやヘーゲルの哲学などは、ヨーロッパの最高の文化遺産として、今日でも鮮やかな光彩をはなっています。こうした気運の高まりの中で、美術の分野も実に多様で豊かな発展を遂げました。
 フランス大革命やナポレオン戦争などで大きく揺れ動いたフランスと同様、新古典主義の潮流はドイツにも流れ込み、絵画においては17世紀のニコラ・プッサンやクロード・ロラン風の古典的風景画が数多く制作されました。その一方で、19世紀の初めには、新古典主義を打破するかのように、ロマン主義の新たな動向が沸き上がりました。ドレスデンで活動したカスパー・ダーヴィト・フリードリヒは、夜明けや黄昏の不思議な光に照らされた海や原野を、深い信仰心をもって見つめ、神秘的な雰囲気にみちた孤高の絵画世界をつくりあげました。
 今回出品されているl人生の諸段階mは、フリードリヒ後期の代表作のひとつです。また、「ナザレ派」と呼ばれた画家たちが、初期ルネサンス絵画を理想とし、ローマで新しい宗教画の確立に努めたのも、この時代でした。
 この展覧会は、ドイツのライプツィヒ美術館とケルンのヴァルラフ=リヒャルツ美術館のコレクションから選ばれた絵画73点、素描・版画20点によって構成され、出品作品は、風景画、宗教画、歴史画、肖像画、風俗画など多岐にわたっています。当館でドイツ絵画を始めて本格的に紹介する本展は、才能豊かなドイツの画家たちの精神や心情に触れていただく絶好の機会となるでしょう。


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