ロダンといえば、皆さんは、重厚な「黒い」ブロンズ作品を思い浮かべることでしょう。しかし、ロダンは、石膏を使った「白い」作品も制作しています。19世紀において、石膏は、ブロンズや大理石作品として発表する前の「原型」として用いられるのが主流でしたが、ロダンは、その特性にいち早く注目し、石膏の作品を中心にした展示をするなど、実験的な試みを行いました。光を反射し、作品にはっきりとした陰影が生まれるブロンズに対して、石膏は光を吸収し、やわらかい凹凸を作り出します。それぞれの素材がもつ性質を見事にいかすことによって、ロダンは独自の世界を築いていったといえるでしょう。 本展は、フランス国立ロダン美術館の全面的な協力のもとに、《青銅時代》、《バルザック》、《地獄の門》など代表作を多数出品する空前絶後のロダン展です。これまで日本でまとまって出品されることのなかった石膏作品59点のほか、ロダン芸術の象徴とも言うべきブロンズ、大理石の作品に、ロダンが自ら収集した古代ローマの美術品などを加えた、彫刻146点で構成されています。あわせて、素描・版画18点、写真26点を展示することで、ロダンの創造の秘密に迫ります。 |
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開館時間: | 午前10時〜午後5時30分(入場は閉館の30分前まで) |
休 館 日: | 毎週月曜日 ※ただし、2月12日(月)は開館、翌13日休館 |
観覧料: | 一般・大学1,100円(900円)小・中・高校生500円(400円) |