静岡県立美術館は、今年で20周年を迎えます。作品の収集は開館準備室の頃から始まっていますので、すでに四半世紀におよびます。そしてこの間、「17世紀以降の東西の風景表現」「静岡ゆかりの作家」「ロダン彫刻」「現代の美術」を収集方針の核として、2300点を超えるコレクションを作り上げてきました。
「コレクション20年の熱情」展では、会期を二つ設けて、これらの作品をまとめてご覧いただきます。
第1部の「心にひびく風景画」は、4つのセクションに分かれています。第1の「富士山と東海道」では、富士山をモチーフにした作品をご覧ください。様々に描かれる名山富士の姿を、是非ご堪能いただきたいと思います。第2の「故郷へのまなざし」では画家たちが自らのふるさとを描いた作品を、第3の「あこがれの風景」では、心のより所である理想郷や、異国の風景など、彼方の地への憧れに根ざした作品を、それぞれにご覧いただきます。第4の「風景の結晶」では、風景画から発展し、独自の形へと昇華した絵画をご覧いただきましょう。
いずれのセクションも、名品、有品が勢ぞろい。この機械に、皆さんの心の一品を探してみませんか?
(当館学芸員 新田健史)
第U部の「時代を超える個性」では、風景画以外の個性あふれるコレクションを、これまでにない切り口でご紹介します。
江戸の奇想の画家・伊藤若冲の屏風と現代アーティスト草間彌生の作品を並べて展示するなど、ジャンルを超えた美術のコラボレーションの数々をご覧いただきます。展示にも工夫をこらします。光の変化によって、輝きを変える金屏風----。金地や顔料の微妙な発色の変化を体感いただきます。また、和風空間に屏風と現代アート(ドナルド・ジャッド)を展示する試みも行います。そのほか、西洋画、日本画、戦後美術から、クレー、狩野派など個性おどる作品たちを特集展示。
これまで経験したことのない美術空間が、あなたをお待ちしております。
(当館主任学芸員 飯田真)
|
|
information |
●観覧料(第T部、第U部とも) |
一般・大人 600円(400円)
小・中・高生 300円(200円)
※( )内は200名以上の団体料金
|
●子ども鑑賞講座 |
6月25日(日)、7月1日(土) 14:00〜
展示会にて(観覧料が必要です)
要申込(当館学芸課までお問い合わせ下さい)
|
●特別講演会「コレクションを熱く語る!」 |
講師: |
小針由紀雄(当館学芸課長) |
|
山下善也(当館主任学芸員) |
7月2日(日) 14:00〜
講堂にて 聴講無料、申込不要 |
●サタデーイブニングライブ |
6月17日(土) 18:00〜 1時間程度を予定
ロダン館にて(要観覧料、コレクション20年の熱情をご覧の方は、そのまま会場にお入りいただけます)
|
●学芸員によるフロア・レクチャー |
6月10日(土)、18日(日)、24日(土)、7月9日(日)
毎回14:00〜 30分程度 展示室にて
(観覧料が必要です)
|
●ボランティアによるギャラリー・トーク(予定) |
会期中の各土曜、日曜 11:00〜、13:00〜
各回20分程度(観覧料が必要です) |
●熱情U展の関連イベントは、チラシをご参照ください。 |
|
|
|