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NHK日曜美術館30年展
名品と映像でたどる、とっておきの美術案内

2007年7月24日(火)〜8月31日(金)


美術がお好きな方は毎週日曜日にNHK教育テレビで放映されている「新日曜美術館」を、何度かご覧になったことがあるかと思います。なかには毎週欠かさずチェックする方もいらっしゃるのではないでしょうか。7月24日から始まる「NHK日曜美術館30年展」は、昨年、番組が放映開始30年を迎えたのを機に企画された記念展です。

この「日曜美術館」の放映がはじまったのは1976年のことです。全国で公立美術館の建設が相次ぎ、デパートの美術展に入場者がつめかけ、美術全集が次々と刊行された時期とちょうど重なります。画廊を回り、版画や小品を収集する楽しみを見出したサラリーマンコレクターも、この時期増えました。戦後の復興期には遠い憧れの対象だった美術との距離が一気に縮まり、個人の生活に美術がぐっと近づいてきたのが、1970年代半ばという時代だったのです。

そういう時代だったからこそ、美術史的見地からの語りではなく、個人の経験や趣向に基づいた視点から、作家や作品の紹介をするというこの番組の斬新な切り口が求められたのでしょう。各界で活躍する著名人がゲスト出演して、お気に入りの美術作品について私的な観点から語るという番組のスタイルが、アートファンを魅了しました。以来番組は、基本的な路線を維持しながらも、時代のニーズに答えて新しい要素を組み込みつつ、現在まで愛され続けています。

「NHK日曜美術館30年展」では、30年間に放送された映像の中から特に印象に残る作品や作家を取り上げ、番組で紹介した作品を中心に76点を展示します。展覧会場の中には6台のテレビモニターを設置し懐かしい出演者が作品・作家への強い思いを込めて語る様子や、作家本人のアトリエでの制作風景など、貴重な映像もご紹介します。名品を間近に眺めながら番組のハイライト映像を合わせてご覧いただくことによって、いつもとはひとあじ違う美術作品との出会い方をお楽しみいただけます。これまで番組の中だけの存在だった「日曜美術館」が、画面から飛び出して現実のものとなる、まさに夢の展覧会といえるでしょう。

(当館学芸員 川谷承子)

高橋由一 《花魁》 1872
東京藝術大学大学美術館蔵(重要文化財)


藤島武二 《黒扇》 1908−09
石橋財団ブリヂストン美術館蔵(重要文化財)

information 
●観覧料

一般・大学生1,100円(900円)
小・中・高校生500円(400円)


会期中イベント
●特別講演会(講堂にて、聴講無料、申込み不要)
8月4日(土)14:00〜15:30
「日曜美術館での出会い」
講師: 石澤典夫氏(NHKアナウンサー)
1997年4月〜2003年3月 NHK新日曜美術館司会

●子ども鑑賞講座
8月9日(木)、8月16日(木) 14:00〜15:00
※要申込み。本展観覧料が必要です。詳細は当館学芸課普及係まで。

●ミュージアムコンサート(ロダン館にて)
※ミュージアムコンサートには収蔵品展観覧料が必要です。

◆「名歌曲の花束−日本の唱歌からオペラ・アリアまで」
7月28日(土)14:00〜15:30(予定)
永崎京子(ソプラノ)、関奈美(メゾソプラノ)、
福崎由香(ピアノ)

◆「諸田大輔 フルート・リサイタル」
8月25日(土)
第1部 15:00〜16:00(予定)
第2部 17:30〜18:30(予定)




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