コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

不思議な雰囲気—油彩で描かれた江戸時代の富士

司馬江漢 《駿州薩陀山富士遠望図》

1804(文化元)
絹本油彩
78.5×146.5cm
文献:15,52

青い空、波の表現など、従来の日本画にはない油絵独特の新奇な表現。西洋油彩技法を独学した江漢は、富士を題材に多くの油彩画をのこしたが、本作は最後に描いたもので、寸法も最大。右上には「日本最初のユニークな人物」という意のオランダ語の表記がある。

司馬江漢 (1747〜1818) 江戸で活躍した洋風画家。日本最初の銅版画制作に成功、また油絵も手がけるなど多数の洋風画を制作。

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