富士と三保松原—伝統的な組み合わせも油彩で
司馬江漢 《駿河湾富士遠望図》
1799(寛政11)
絹本油彩
36.2×100.9cm
須田寛氏寄贈
文献:52
駿州矢部の補陀落山(現在の静岡市清水・鉄舟寺)より望んだ景観を絹地に描いた油絵。同地からの富士を江漢は好み、多くの類作を残したが、本作は人物などの細かな描写も見え、充実した出来ばえを示している。洋画家・須田国太郎旧蔵作品。
司馬江漢 (1747〜1818) 江戸で活躍した洋風画家。日本最初の銅版画制作に成功、また油絵も手がけるなど多数の洋風画を制作。