コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

富士をも見下ろす天女の優雅な舞

木村武山 《羽衣》

1920年代後期 — 30年代前期 (昭和初期)
絹本着色、六曲一双屏風
各169.5×375.0

富士・松・天女の取り合わせで、三保松原を舞台にした羽衣伝説を描く。砂子や切箔を散らした豪華な金地に、仏画などから学んだ優雅な姿の天女が舞う。伝統的主題を確かな技術と近代的な感覚で再生させた作品。

木村武山(1876〜1942) 院展第1世代の一角として大観、観山らとともに活動。色彩感覚に優れ、歴史画や花鳥画を得意とした。

一覧へ