コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

イギリス人が見た日本の風景

チャールズ・ワーグマン 《富士遠望図》

1876 (明治9)以降
キャンヴァス、油彩
41.2×76.2cm

当時の日本風景は、イギリス人の目にどう映っていたか。そんな素朴な疑問がわいてくる作品である。浜辺には、和服を着た何人かの人々が裾をまくり上げて何か作業をしている。時代は明治になったものの、人々の生活や意識は、江戸のままだったのであろう。少なくとも外国人の目にはそう映っていたのだ。

チャールズ・ワーグマン(1832〜1891) ロンドン生まれ。『イラストレイテッド・ロンドン・ニュース』の挿絵画家として来日。日本人画家に油彩画を教えた。

一覧へ