コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

洋と和の不思議な融和

小林清親 《海運橋(第一銀行雪中)》

1876(明治9)
紙、木版、色摺
24.4×36.5cm

雪の中にそびえ立つ洋風建築(明治5年に建った第一国立銀行)の前に、番傘をさした女を配したのが清親らしい演出。洋と和、新と旧の対比による不思議な雰囲気を描き出すが、文明開化のモチーフを異物とはせず、風景の中に融和させようとしている。

小林清親(1847〜1915) 明治の浮世絵師。幕臣として明治初年静岡に身を寄せた。西洋画法を取り入れた「東京名所図」でその名を高めた。

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