欧米人が高く評価した日本の水彩画
中川八郎 《松原》
1902(明治35)頃
紙、水彩
33.8×51.0cm
この作品は、ロンドンから日本に里帰りした水彩画である。明治32年の太平洋画会第一回展に出品された後、ロンドンのコレクターの手に渡った。イギリス人は、中川八郎という無名画家を評価し、大切に持ってくれていたのだ。海辺沿いの松原に陽光が差し込む穏やかな風景、そこに日本の自然への共感を寄せていたのかもしれない。
中川八郎(1877〜1922) 愛媛県生まれ。吉田博とともに渡米。
同地で二人展を開催。帰国後は、太平洋画会の創設に参加した。