コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

オランダを描く基本:層をなす雲、水、そして風車

ヤン・ファン・ホイエン 《レーネン,ライン河越しの眺め》

1648
板、油彩
66.0×96.5cm

低く、重くたれこめる灰色の雲。豊富な水量を誇るライン河は、陰気な空を映しながら、画面を横切ってゆったりと流れてゆく。渡し舟に乗ったり、漁をしたりと、慌しい人々とは対照的に、向こう岸には水辺の町レーネンを象徴する堂々たる聖クネラ教会や尖塔が見える。

ヤン・ファン・ホイエン(1596〜1656) 多作なオランダの風景画家。雲の動きの表現は独自で、主に褐色やグレーの色調を用い、河川や都市の景観、海景などを手がけた。

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