コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

淡々とした日常。画面ににじみ出る自然への愛情。

カミーユ・ピサロ 《ライ麦畑、グラット=コックの丘、ポントワーズ》

1877
キャンヴァス、油彩
60.3×73.7cm
文献:24,29,30

パリ近郊ポントワーズの情景。前景と中景との境界線は右下から左上へと緩やかな曲線を描き、左端に描かれたポプラの木が画面を引き締めている。破綻のない構成の中にも作者の自然に対する率直さがにじみ出ており、日常の美への愛情があふれている。

カミーユ・ピサロ(1830〜1903) コローの影響を受け、一貫して農村風景や人物をモティーフに制作した。印象派のまとめ役的存在。

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