コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

緻密なスケッチの訓練

ポール・セザンヌ 《ジャ・ド・ブーファンの大樹》

1885-87
紙、水彩、鉛筆
32.5×50.0cm
文献:17

明るい色彩と規則的なタッチが生み出す軽快な画面。記憶を素早く描きとどめるため、作者は好んで水彩画を用いた。右上から左下へと走る斜めの筆触は、1880年代のセザンヌ特有の手法。ジャ・ド・ブーファンとは、作家が愛した故郷の別荘の名前である。

ポール・セザンヌ(1839〜1906) 故郷の風景画や、水浴図、静物画などを制作。自然の構造を分析し画面に再構成する手法により、後の絵画芸術に残した足跡は大きい。

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