コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

日常に注がれるあたたかい視線

清水登之 《セーヌ河畔》

1924(大正13)
キャンヴァス、油彩
65.0×53.8cm
文献:62

セーヌ川で釣りをする人、河原で寝そべる仲間たち、橋の上からそれを眺める人々。ぬくもりのある人物表現がそこかしこにみられる。本作をまとめあげる上品な中間色は清水のフランス時代特有の典雅さを示しており、全体に品格を与えている。

清水登之(1887〜1945) 栃木生まれ。フランスでは都市で暮らす普通の人々への共感をユーモラスに描き出した。帰国後は独立展などで活躍。

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