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生活者の視点から描かれた普段着のパリ
原勝郎 《バガテル公園、パリ》
1924(大正13)頃
キャンヴァス、油彩
73.0×100.0cm
二股の道を俯瞰しつつ中央が遠くまで抜けた個性的な構図。観る者は奇妙な視点にとまどう。バガテル公園はパリ西部ブローニュの森にある公園。画中にも、くつろぐ人々の気取りのない姿が見える。渡仏後すぐの時期に制作された、現存する最初期の作品の一つ。
原勝郎(1889〜1966) 千葉生まれ。フランスで活躍後、第二次世界大戦勃発に伴って帰国。渋くくすんだ色調で滋味あふれる風景を描いた。
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